損害賠償は、認められることと支払われることが別の問題です
損害賠償請求においては、権利の存在が認められることと、現実に金銭を受け取ることとの間に、大きな隔たりがあります。
判決を得ても、相手方が任意に支払わなければ、強制執行によって回収するほかありません。そして強制執行は、相手方の財産を特定できなければ実施できません。
当事務所は、請求の段階から回収の局面を見据え、相手方の責任財産の把握と保全を並行して進めます。
当事務所が取り扱う損害賠償金の類型
- 契約違反(債務不履行)に基づく損害賠償金
- 不法行為に基づく損害賠償金
- 表明保証違反に基づく補償金(M&A取引に係るもの)
- 競業避止義務違反及び営業秘密の侵害に基づく損害賠償金
- 取締役の任務懈怠に基づく損害賠償金
- 判決、和解調書、調停調書により金額が確定した債権
損害の立証
損害賠償請求において最も争われるのは、損害の発生及び額です。相当因果関係のある損害の範囲、及びその額の立証が、請求の成否を左右します。
実務上、次の資料が立証の手掛かりとなります。
- 契約書、発注書、仕様書等(義務の内容を示すもの)
- 会計帳簿、売上台帳、原価計算資料(逸失利益の算定に用いるもの)
- 見積書、請求書、領収書(現実に支出した費用を示すもの)
- 取引先との通信記録(取引が失われた事実を示すもの)
- 専門家による意見書及び鑑定
逸失利益の算定
営業上の損害については、逸失利益の算定が争点となる場合が多くあります。売上高から変動費を控除した限界利益を基礎とするのか、営業利益を基礎とするのか、いかなる期間を対象とするのかによって、金額は大きく変動します。
当事務所は、会計及び税務の理解を要するこの種の算定について、企業価値評価の実務における考え方を参照しながら主張を組み立てます。
判決を得たのに支払われない場合
確定判決、仮執行宣言付判決、和解調書、調停調書、公正証書(執行証書)は、いずれも債務名義となり、強制執行の根拠となります。
強制執行の対象は、おおむね次のとおりです。実務上、最も回収に結び付きやすいのは債権執行、とりわけ預貯金債権及び売掛金債権に対する執行です。
- 債権執行(預貯金、売掛金、給与、賃料等)
- 不動産執行(強制競売、強制管理)
- 動産執行(執行官が債務者の住居又は事業所に立ち入って行うもの)
- その他の財産権に対する執行(株式、知的財産権等)
財産が分からない場合の調査方法
相手方の財産が把握できない場合には、次の手続を用います。民事執行法の改正により、財産の把握のための手段は拡充されています。
- 財産開示手続(債務者本人に財産を陳述させる手続。不出頭等には刑事罰が定められています)
- 第三者からの情報取得手続(金融機関から預貯金債権の情報を、登記所から不動産の情報を、市町村及び日本年金機構等から勤務先の情報を取得する手続)
- 弁護士会照会(弁護士法第23条の2に基づく照会)
手続の順序
第三者からの情報取得手続のうち、給与債権に関する情報の取得については、原則として財産開示手続を先行させる必要があります。手続には順序があるため、どこから着手するかの判断を要します。
回収可能性を高めるために
最も効果的なのは、訴訟の提起に先立って仮差押えを行い、責任財産を確保しておくことです。判決を得てから財産を探すのでは、その間に処分されてしまう危険があります。
仮差押えには担保金の供託を要しますが、預貯金債権を仮に差し押さえた場合には、相手方の事業活動に直ちに影響が生じるため、任意の解決につながる例もあります。費用と効果を比較した上で判断します。
御相談の申込み
損害賠償金の回収については、電話又はお問い合わせフォームより承ります。電話の受付は午前9時から午後9時まで、お問い合わせフォームは24時間受け付けています。
御相談の際は、判決書、和解調書、契約書、損害を示す資料、相手方の財産に関する情報をお持ちください。まだ判決を得ていない段階での御相談も承ります。

























