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本ページは、売掛債権その他の取引債権の回収に関する解説のうちの一つです。全体像は、次の中核となるページをご覧ください。
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債権回収について、多くの人はどのように進めたら良いのか分からずに悩んでいます。自身で進めるのか、弁護士やその他専門家に頼るのかを決めかねている方も多いかもしれません。
しかし、この記事を読んでいただければ、弁護士に債権回収を依頼することのメリットや回収の流れについて詳しく知ることができます。ぜひ最後までお読みください。
債権回収でよくある悩み
債権回収を行うにあたり、多くの人は以下のように悩むことがあります。
- どのように債務者に返済を促せば良いのか
- 回収までにどのくらい時間がかかるのか
- 回収が成功したとしても、費用が高くついてしまうのではないか
- 適切な法律知識が必要であり、自分で行うのは難しいのではないか
これらの悩みを解決するためには、専門の弁護士に相談することが重要です。弁護士は、法律の専門知識を持ち、迅速かつ効果的な債権回収を行うために必要な手続きや方法をよく知っています。債権回収で悩んでいる方は、まずは弁護士に相談してみることをおすすめします。
債権回収を依頼する際の選択肢
債権回収を他人に依頼する際、以下のような選択肢があります。
- 弁護士に依頼する
- 債権回収会社に依頼する
- 認定を受けた司法書士や行政書士に依頼する
これらについて、簡単に解説していきます。
弁護士に依頼する
債権回収を弁護士に依頼することは、効率的で迅速な回収を実現するために重要な手段です。弁護士は、債権回収に必要な手続きや法律上の問題に精通しているため、回収にかかる時間を短縮し、回収率を高めることができます。
また、弁護士に依頼することで、相手方との交渉においても適切なアドバイスを提供し、円滑な交渉を進めることができます。弁護士に依頼することで、債権回収にかかる費用も最小限に抑えることができます。なぜなら、弁護士は債権回収の方法を熟知しており、無駄な手続きを省いた上で最適な回収方法を提供するためです。債権回収は、自分で行うのは非常に困難な場合が多く、専門家に依頼することで効率的かつ迅速な回収を実現することができます。
債権回収会社に依頼する
債権回収会社とは、債権者に代わって債権の管理や債務者からの債権回収を行う会社のことを指します。サービサーとも呼ばれ、債権管理回収業に関する特別措置法(以下、サービサー法)に基づき法務大臣の許可を得て営業をしている会社です。
債権回収には、手続きや書類作成、交渉など専門的な知識が必要とされます。債権回収会社は、その知識や技術を持っており、債権回収を代行することができます。また、債務者に対する催促や交渉など、債権者が行うことが難しい作業を代行することもできます。ただし、サービサー法に規定されている債権のみ管理や回収をすることが認められているため、自身の債権がここに該当しない場合は、債権回収会社ではなく弁護士に依頼する必要があります。
サービサーが対応可能な債権の具体例としては以下のような債権が挙げられます。
- 銀行などの金融機関が有する貸付債権
- リース・クレジット債権
- 法的倒産手続中の者が有する金銭債権
- サービサー法に規定されている金銭債権を担保する保証契約に基づく債権
なお、基本的には金融債権を念頭に置いて作成された法律となっているため、通常の事業会社がサービサーに依頼することは想定されていません。
認定を受けた司法書士や行政書士に依頼する
債権回収を認定を受けた司法書士や行政書士に依頼することもできます。債権回収は、債務者との交渉や訴訟を含む場合がありますが、この場合は弁護士に依頼するのが一般的です。しかし、回収額が少額である場合や、訴訟が必要ない場合は、認定を受けた司法書士や行政書士に依頼することもできます。
具体的には、認定を受けた司法書士には140万円以下の債権について回収代行を依頼することができます。行政書士は、書類作成の代行のみ依頼することができます。
債権回収を弁護士に依頼するメリット
債権回収を弁護士に依頼するメリットとして、以下のようなものが挙げられます。
- 代理人が窓口となることで、請求の意思が明確に伝わります
- 法律的な面からサポートを受けられる
- 債権を回収するための手段を熟知している
- 自分自身で動く必要がなくなる
これらについて順番に解説します。
代理人が窓口となることで、請求の意思が明確に伝わります
債権回収を弁護士に依頼する効用の第一は、代理人が窓口となることにより、請求の意思及び法的手続に進む用意があることが、相手方に明確に伝わる点です。
弁護士は、督促状の発送や債務者との交渉、訴訟手続きなど、様々な手段を用いて債務者に対して債務の履行を求めることができます。任意の支払に応じられない場合には、訴訟その他の法的手続に進むこととなりますので、その旨を書面により明確にお伝えいたします。
もっとも、相手方に資産及び収入がない場合には、法的手続を経ましても回収は実現いたしません。手続に進む前に、回収の見込みを見極めることが重要です。
法律的な面からサポートを受けられる
債権回収を弁護士に依頼するメリットの2つ目は、法律的な面からサポートを受けられるという点です。弁護士は、債権回収のプロセスにおいて、法的な手続きや書類作成などを代行してくれます。また、法律に基づいた適切な手続きを取ることで、効果的かつ合法的な債権回収が可能となります。
弁護士による債権回収は、債権者の利益を最大限に保護するため、信頼性が高いとされています。さらに、債権回収に関する知識や経験が豊富な弁護士であれば、スムーズな債権回収が可能となるため、迅速かつ効率的な回収を実現できます。
債権を回収するための手段を熟知している
債権回収を弁護士に依頼するメリットの3つ目は、債権を回収するための手段を熟知しているという点です。弁護士による債権回収には、強制執行や仮差し押さえなどの手続きも含まれます。
これらの手続きによって、債務者にとっては非常に厳しい状況が生じます。債務者にとっては、弁護士による債権回収は、自己破産などのリスクがあるとともに、信用情報への悪影響も大きくなるため、弁護士からの督促があった際にはすぐに対応をするかもしれません。
自分自身で動く必要がなくなる
債権回収を弁護士に依頼するメリットの4つ目は、自分自身で動く必要がなくなるという点です。債務者とのやりとりや手続きを自分で行う場合、強い精神力が必要となりますが、弁護士に依頼することでその負担を軽減できます。
また、債務者とのやりとりが難航している場合、厳しい言葉で債務者と接する必要がある場合もありますが、弁護士に依頼することで、依頼者に代わってその責任を負い、債務者との交渉を行ってくれます。そのため、依頼者自身がストレスを感じることなく、精神的な負担を軽減することができます。
債権回収を弁護士に依頼するデメリット
一方、債権回収を弁護士に依頼するデメリットには以下のようなものがあります。
- 弁護士費用がかかってしまう
- 債務者との関係がさらに悪化する可能性がある
これらについて解説します。
弁護士費用がかかってしまう
債権回収を弁護士に依頼するデメリットの1つ目は、弁護士費用がかかってしまうという点です。債権回収の金額が少額であれば、弁護士費用の方が債権回収額よりも高くなってしまう可能性もあるため、コストパフォーマンスを考える必要があります。
また、裁判所に訴訟を起こす場合、裁判所費用もかかるため、さらに費用が増えることもあります。しかし、弁護士に依頼することで専門的な知識や経験を活かして債権回収を進めることができるため、債権回収に成功する可能性も高くなります。事前に弁護士費用の見積もりや債権回収の見込みをしっかりと把握しておくことが重要です。
債務者との関係がさらに悪化する可能性がある
債権回収を弁護士に依頼するデメリットの2つ目は、債務者との関係がさらに悪化する可能性があるという点です。弁護士を依頼したことにより、債務者がさらに態度を硬化させるかもしれません。そうなってしまっては、債務者との関係を元通りに修復するのは難しいと言えるでしょう。
ただ、債務者との関係が悪化する可能性があるからといって、弁護士に依頼しないわけにはいかない場合もあります。そもそも、債権回収に至るまでの過程で、債務者との信頼関係が既に崩れていることが多いため、弁護士に依頼することで、債務者に対してより正確かつ公正な対応をすることができます。
債権回収を弁護士以外に依頼した場合の違い
債権回収を弁護士以外に依頼する場合には、弁護士に依頼した場合とどのような違いがあるのでしょうか?選択肢としては、債権回収会社に依頼するか、認定を受けた司法書士や行政書士に依頼するというものが挙げられます。
債権回収会社に依頼する場合には、自信が保有している債権がサービサー法に該当するのかを調べなければなりません。そしてこのサービサー法に該当する債権は、基本的に金融債権となっているため、一般の法人や個人は債権回収会社に頼ることはできません。
認定を受けた司法書士や行政書士も同じように制限があります。認定を受けた司法書士は140万以下の債権のみ、行政書士は書類作成のみと、かなり対応できる範囲が狭く設定されています。
一方弁護士に依頼する場合、基本的には一切の制限なく対応を任せることができます。また、交渉から保全、訴訟、強制執行までを一連のものとして進めることができます。
また、弁護士は裁判所での訴訟手続きを行うことができるため、必要に応じて訴訟を提起することも可能です。ただし、弁護士費用がかかるため、金額が少額の場合には向かないことがあります。また、債権者との信頼関係が悪化する可能性があるため、その点にも注意が必要です。
債権回収を弁護士に依頼する流れ
では、実際に債権回収を弁護士に依頼するとどのような流れで進むのかについて順を負って解説します。
まず、弁護士は債権者からの情報を基に、債務者に対して電話やメールなどで催促を行います。この段階で、代理人が受任した旨が伝わることにより、支払がされることもあります。
しかし、この催促で支払いが実現しなかった場合、次に取られる手段が「内容証明郵便」です。内容証明郵便とは、郵便局が特別な手続きを行い、受取人に対して発送者が書いた内容が確実に届いたことを証明するものです。債務者が内容証明郵便を受け取ったことで、債権者が本格的に債権回収に取り組んでいることが伝わり、支払いを行う場合があります。
内容証明郵便でも支払いが実現しなかった場合、次に取られる手段が「和解」です。和解とは、債務者と債権者が相互に譲歩することで、争いを解決することです。和解が成立すれば、訴訟に発展することを避けることができ、債務者との良好な関係を維持することも可能です。なお、和解は必ずしも訴訟前に行われるものではなく、訴訟に発展したのちに和解交渉が行われることもあります。
しかし、和解が成立しない場合や債務者が支払いを行わない場合、最終手段として「訴訟」に踏み切ることになります。訴訟は時間と費用がかかるため、可能な限り避けたいと考える方もいるかと思いますが、最終手段として訴訟が行われる可能性もあることを念頭に置いておく必要があります。
債権回収を依頼する弁護士の選び方
債権回収を依頼する弁護士を選ぶ際には、以下の点に注意することが重要です。
まずは、弁護士の専門性を確認しましょう。債権回収に特化した弁護士事務所や専門部署がある弁護士事務所を選ぶことが望ましいです。また、債権回収の経験が豊富な弁護士を選ぶことも重要です。
次に、弁護士の信頼性を確認しましょう。弁護士の過去の実績や評判、所属する弁護士会などから信頼性を判断することができます。また、初回相談などを利用して、弁護士の人柄や対応力なども確認することができます。
さらに、弁護士の費用体系や契約内容を確認しましょう。債権回収の難易度や金額によって、弁護士の報酬額が異なる場合があります。弁護士に必ず払わなければならない固定報酬と、回収に成功した場合に請求される成果報酬の2種類があります。この成果報酬は、「回収金額の◯%」という形で書かれることが多いので、自身の債権の額を確認し、前もって計算をしておきましょう。
以上の点を踏まえて、債権回収を依頼する弁護士を選ぶことが大切です。弁護士との信頼関係を築くことができれば、円滑な債権回収が可能となるでしょう。
債権回収を弁護士に依頼する時の注意点
債権回収を弁護士に依頼する際、自身の債権が消滅時効によって消滅していないかを確認する必要があります。
消滅時効とは、法律上の債権を請求できる権利が消滅する期間のことを指します。債権者は債務者に対して債務の履行を求めることができますが、一定の期間を過ぎると、債権は消滅してしまいます。
消滅時効は、借金や契約違反などで生じた債務について、債権者が一定期間、債務者に対して請求しなかった場合に発生します。消滅時効の期間は、債務の性質によって異なります。例えば、一般債権の場合、債権者が権利を行使できることを知ったときから5年(主観的起算点)、債権者が権利を行使できるときから10年(客観的起算点)のうち、いずれか早い方が採用されます。
消滅時効は、債権者が債務者に対して債権回収を行うためには避けて通れない重要な問題であり、適切な期間内に請求しなければ、債権回収はできなくなることに注意が必要です。
法律を全く知らない方が調べるには少し難しい内容となっているため、弁護士に相談を行い、自身の債権が消滅していないかどうかを調べてもらうことをおすすめします。
依頼をされる前にご確認いただきたいこと
一 弁護士が用いる手段
- 交渉 内容証明郵便による催告及び分割弁済の合意の取りまとめ
- 保全 仮差押えによる財産の確保(担保の供託が必要です)
- 裁判 支払督促、少額訴訟、通常の訴訟、民事調停
- 財産の調査 第三者からの情報取得手続(民事執行法第205条から第207条まで)、財産開示手続(同法第196条以下)
- 強制執行 債権執行、不動産執行、動産執行
- 相手方が倒産した場合の対応 債権の届出、否認の検討
二 回収することができない場合もあります
相手方に資産及び収入がない場合には、判決を得ましても回収することはできません。弁護士に依頼したことにより回収が必ず実現するものではありませんので、この点は率直に申し上げます。着手の前に、相手方の資産の状況、他の債権者の有無、担保の有無を可能な限り調査し、回収の見込みをご説明いたします。
三 費用対効果
債権の額、相手方の資産の状況及び予想される手続の期間から、費用に見合うかをご一緒に検討いたします。少額の債権が多数ある場合には、個別の訴訟によるよりも、一括して管理し、督促の体制を整える方が合理的なこともあります。
四 時効の確認を最優先でお願いいたします
債権は、権利を行使することができることを知った時から5年間、又は権利を行使することができる時から10年間の経過により、消滅時効が完成いたします(民法第166条第1項)。期間の経過が迫っている場合には、催告による6箇月間の完成猶予(民法第150条)又は裁判上の請求(民法第147条)を直ちに行う必要があります。古い債権をお持ちの場合には、他の何よりも先にご相談ください。
具体的なご相談をお考えの皆様へ
本ページの主題に関し、当事務所の取扱内容、対応の進め方及び費用の考え方は、次のご案内のページに整理しています。あわせてご覧ください。
まとめ
今回の記事では、債権回収を弁護士に依頼するメリットや実際に弁護士に依頼するとどのような流れで回収を行うかについて解説しました。
弁護士に依頼することで、自力で回収を図るよりも回収できる確率が上がるだけでなく、法律的なサポートを受けることができます。債権の回収に困っている方は、1度弁護士に相談してみることをおすすめします。



























